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【医師監修】梅毒の完全ガイド:症状、診断、治療法まで、梅毒の症状から治療までを徹底解説

2025/12/01 21:54公開

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梅毒(syphilis)はトレポネーマ・パリダムという細菌による性感染症で、初期症状は軽度で気づきにくいものの、放置すると心臓や脳など全身に深刻な影響を及ぼします。感染経路や症状の進行、検査方法、治療法、再発防止のための予防策を医師監修で詳しく解説します。

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梅毒とは

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梅毒は、主に性行為を通じて感染する慢性の性感染症です。感染してから数週間〜数年をかけて症状が変化しながら進行するのが特徴で、早期に適切な治療を行わないと神経や臓器にまで影響が及ぶ可能性があります。

2020年代に入ってから梅毒の報告数は急増しており、若年層だけでなく中高年や妊婦での感染も問題となっています。特に早期発見と治療が重要な性感染症です。


梅毒の感染経路

・性交渉(キス、膣性交、オーラルセックス、アナルセックス)

・梅毒病変(しこりや潰瘍、皮疹)との粘膜・皮膚接触

・妊婦から胎児への母子感染(先天梅毒)

梅毒は感染力が非常に強く、症状がない時期にも他者に感染させるリスクがあるため注意が必要です。


梅毒の症状

梅毒は進行段階によって症状が大きく変化します。

初期症状(第1期)

感染から約3週間後、感染部位(外陰部、肛門、口唇など)に硬いしこり(硬性下疳)が出現することがあります。痛みがないことが多く、気づかずに放置されやすい症状です。

同時期に鼠径リンパ節の腫れが見られることもあります。

第2期梅毒の症状

感染後数か月で、梅毒トレポネーマが全身に広がり、以下のような症状が出現します。

・全身の発疹(手のひらや足の裏にも出ることが多い)

・扁平コンジローマ(性器や肛門周囲の病変)

この時期も自然に症状が軽快するため、治ったと誤解されがちです。

潜伏期の症状

第2期の症状が消えた後、数か月〜数年にわたり無症状のまま経過する時期を「潜伏梅毒」と呼びます。自覚症状はありませんが、体内では病原菌が潜伏しており、妊娠中の母子感染や再発のリスクがあります。

神経梅毒と晩期梅毒

未治療のまま10年以上経過すると、神経や心血管に障害を及ぼす「晩期梅毒」へと進行します。

・脊髄癆や進行麻痺、認知症などの神経障害(神経梅毒)

・大動脈炎や動脈瘤

・皮膚や骨のゴム腫(結節性病変)

尚、神経梅毒はどの病期でも起こりうると言われています。

現在では早期診断と治療により晩期梅毒に進行することは稀ですが、油断は禁物です。


梅毒の検査方法

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梅毒の検査は主に血液検査で行います。

・非トレポネーマ検査(RPR法など):活動性の指標

・トレポネーマ検査(TPHA法など):感染の有無を確認

人間の免疫反応を見るため、検査結果の反映までにタイムラグがあります。初期では陰性となる場合があるため、感染機会から4週間以上経ってからの検査が望ましいです。症状がある場合は、医師の判断により早期検査を実施することもあります。


梅毒の治療方法

梅毒はペニシリン系抗菌薬の投与で治療可能です。

・第1期〜第2期梅毒:1回の筋注または2週間の抗菌薬投与

・晩期・神経梅毒:入院下での長期ペニシリン投与が必要

ペニシリンアレルギーがある場合はドキシサイクリンなどの代替薬が選択されます。治療後のフォローアップ検査(RPR値の低下確認など)が重要です。


梅毒の予防方法

・コンドームの正しい使用(完全な予防ではない)

・不特定多数との性行為を避ける

・定期的な性感染症検査(特に複数のパートナーがいる場合)

・感染が疑われたら早期に検査・治療を行う

また、妊婦健診での梅毒検査は母子感染予防に極めて重要です。


関連する性感染症

梅毒に感染している方は、他の性感染症(クラミジア、HIV、淋菌、性器ヘルペスなど)にも同時に感染している可能性があります。

特にHIV感染のリスクは梅毒の活動期に高まるため、梅毒が判明した場合は他の感染症の同時検査が推奨されます。


まとめ:早期発見と予防の重要性

梅毒は、無症状や自然軽快があるため「治った」と勘違いしやすい感染症です。しかし、放置すれば重篤な後遺症や胎児への影響を引き起こす可能性があるため、適切な検査・治療が必要不可欠です。


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