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内科併設の利点を活かし患者へ丁寧なサポートを実施。30周年の節目で新たな取り組みにも挑む【いのもと眼科内科】

2025/08/19 17:10公開

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日々目をフル活用する現代において目のトラブルは起こりやすくなっています。ただ、健診で異常が見つかった場合でも適切な対処法がわからなかったり、違和感があってもそのままの状態にしたりしているという方は意外と多いのではないでしょうか。

しかし放置しておくことで知らず知らずのうちに進行してしまう目の病気は少なくありません。

今回はそんな眼科健診の重要性について、いのもと眼科内科の猪本尚毅院長と猪本康代先生のお二人にお話しいただきました。

お話を聞いたのは

自覚症状がなくても病気は進行する

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――健康診断の眼科項目で引っかかってしまった場合、放置しても特に問題ないでしょうか?


院長:例えば眼底検査で異常が見つかった場合、初期の緑内障であれば自覚症状は出にくい傾向があります。ただ、そのまま放置していても病気は進行していくため、異常を指摘された場合は1~2か月以内を目安に眼科を受診することをおすすめします。


――健康診断で異常が見つかるのは目や身体がどのような状態のときでしょうか?


院長:市町村が実施する特定健診等で高血圧や高血糖などの異常が見つかった人は医師からさらに詳しい眼底検査をすすめられ、その後に眼科を受診するケースが多いです。職場健診であれば視力低下が見られる場合に再検査を進められます。人間ドックの場合は受診者が選択するコースによるため一概には言えませんが、主に視力や眼圧、眼底検査の項目で異常が見つかった場合が該当します。


――特定健診と人間ドックの眼底検査における具体的な違いについて教えてください。


院長:特定健診における眼底検査は、糖尿病による糖尿病網膜症や高血圧による高血圧性網膜症、高血圧性眼底、動脈硬化性眼底など生活習慣病に起因する目の病気を発見することに重点を置いています。一方、人間ドックではこれらの疾患に加え、緑内障の初期症状等より広範囲な目の異常を見つけることを目的としています。


猪本康代先生:人間ドックは個人が任意で申し込むのに対し、特定健診は自治体から受診券や利用券が送付され受診となります。


眼圧の数値が正常値であっても緑内障は発症する

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――健康診断で視力低下を指摘された場合、どのような病気が隠れている可能性がありますか?


院長:白内障や網膜疾患の可能性があります。ただ、近視や遠視、乱視が適切に矯正されていないことが視力低下の大きな要因になっているのも事実です。


――眼圧で異常が見つかった場合はどのような病気が考えられますか?


院長:日本人の平均眼圧は10~21mmHgとされており、眼圧が21mmHgより高い場合に異常を指摘されることが多いです。眼圧が高い場合は緑内障やぶどう膜炎等、眼内に炎症が発生していることが考えられます。ただし、数値が正常範囲内であっても実は緑内障を発症している方は多いとされています。そのため、眼圧に異常がなくても年に一度は眼科を受診して目の状態を確認することが重要です。


――中間透光体混濁で要受診となった場合はいかがでしょうか?


院長:一般的に白内障が考えられます。他にも過去に発症した角膜炎やコンタクトレンズの汚れによって一時的に混濁が指摘される場合もあります。


白内障とアトピー性皮膚炎の意外な関係

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――白内障の原因の一つにアトピー性皮膚炎があるという情報も目にしました。


院長:アトピー性皮膚炎の治療で目の周りにステロイドを塗布したり、その状態で目を頻繁に掻いたり、擦ったりすることで白内障になるケースがあります。これは「前嚢下(ぜんのうか)白内障」と呼ばれる特殊なタイプの白内障です。


猪本康代先生:目の周り以外の箇所にステロイドを塗っても白内障のリスクは上がります。また、ステロイド剤を長期的に内服することも発症の要因となるので、アトピー性皮膚炎の患者さんは注意が必要です。



健診の頻度は病状や年齢によって設定

――あらためて、眼科健診はどれくらいの頻度で受診するのが良いでしょうか?


院長:コンタクトレンズを使用している方は最低でも半年に一度の受診をお勧めします。目の傷や乾燥、アレルギー、度数の変化などがないか確認する必要があるからです。糖尿病で治療を受けている方も同様の頻度が望ましいですが、糖尿病網膜症などの場合は数か月に一度などさらに頻度を上げたほうが良いと考えます。


――最近は小学生も目に悩みを抱えるケースが多いと聞きます。もし学校の視力検査で異常を指摘された場合、治療を検討すべきでしょうか?


猪本康代先生:視力検査でB判定(視力0.7~0.9)が出た場合は、一度眼科で検査を受けることをお勧めします。最近は保育所の検査で遠視や斜視が発見されるケースもあります。これらを早期に発見することで運転免許取得や職業選択などお子さんの将来の選択肢も広がるため、安易な自己判断は避けて専門医に相談することが大切です。


眼科と内科を併設する強み

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――ここからは病院の特徴や先生方の専門領域についてお聞きしていきます。まずは貴院の強みについて教えてください。


院長:コンタクトレンズを初めて使用するお子さんには経験豊富なスタッフが長時間かけて着脱を指導するなど丁寧なサポートをおこなっています。目にレンズが入ることに緊張したり、ストレスを感じたりするお子さんは少なくありません。中には血圧低下による立ちくらみで体調を崩されるお子さんもいます。ただ、当院は内科も併設しているため、そのような場合でもすぐに対応できる点が強みです。


猪本康代先生:同じく、眼科と内科を併設していることが強みと考えています。徳島県は糖尿病網膜症による失明率が全国ワーストになる年も多く、当院の内科でも糖尿病治療には特に力を入れています。眼科と内科が連携して患者さんの目を守ることが重要です。


――一つの病院でまとめて完結させることができるので患者さんも助かっているのではないでしょうか?


猪本康代先生:そのように感じていただけていると幸いです。0歳の赤ちゃんから100歳を超えるご高齢の方まで幅広い年齢層の方にご来院いただいており、大変ありがたく感じています。


開院から30年の節目で新たな体制へ

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――お二人の専門領域についても教えてください。

 
院長:以前は角膜や結膜などのいわゆる前眼部領域の診療や、康代先生はぶどう膜の治療をおこなっていました。それらの経験をふまえ、現在は眼科全般の診療をおこなっています。

 
猪本康代先生:私も概ね院長と同じです。

 
――今後の展望についてうかがえますでしょうか。

 
院長:検査機器や治療機器の中には古いタイプのものもあるため、今後はそれらの刷新を進めていきたいと考えています。また、当院は開業から現在に至るまでの30年間紙カルテで運用してきましたが、今年中には電子カルテへ移行してDX化を推進していく予定です。これにより、より効率的で質の高い医療を提供できるよう努めてまいります。

 
――最後に来院を検討している患者さんへメッセージをお願いします。

 
院長:今年から私が加わり当院は医師が2名体制になりました。体制が整ったことで、近視の進行抑制などの治療も行えるようになりました。また、今後は以前より短い待ち時間で受診いただけるかと思います。ぜひお気軽にご来院ください。

 
猪本康代先生:当院は眼科全般を包括的に診療できる体制を敷いていますが、新しい院長が加わったことでそれが強固なものとなりました。今後は患者さん一人ひとりにより時間をかけ、みなさまのニーズに合わせた治療を提案させていただきます。


――お二人とも終始笑顔でインタビューにお応えいただき、お人柄の良さが伝わってきました。患者ファーストの姿勢をしっかりと持たれており、地元の方から支持される所以であるとも感じました。



(取材:メディコレ編集部)


提供:クーパービジョン・ジャパン株式会社

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