芥正彦さんが逝去 事務所の発表内容
10月27日、急性心筋梗塞のため死去
アルファエージェンシーは公式サイトの「事務所からのお知らせ」で、芥さんが10月27日に急性心筋梗塞のため亡くなったことを公表しました。葬儀は近親者と同社の所属俳優、スタッフで済ませたとしています。
アルファエージェンシーのコメント
発表では、芥さんが1976年に中島葵さん、万代博実さんとともに同社を創設したこと、1978年には3人で「ホモ・フィクタス ACT & AOI 劇団」を結成したことに触れています。そのうえで、事務所創設50年の節目に大切な人を失った寂しさを表し、遺された者で「志を継いで参りたい」とつづっています。
芥正彦さんの略歴
東京大学入学と劇団駒場での活動
芥さんは1946年生まれ。劇作家、演出家、俳優、舞踏家、詩人として活動しました。1965年に東京大学へ入学し、同年5月に劇団駒場の『血の婚礼』(F.G.ロルカ作)で初めて舞台に立ちました。
三島由紀夫さんとの公開討論会
1969年5月13日、芥さんは東大全共闘のオーガナイザーとして三島由紀夫さんを東大駒場に招き、討論会を行いました。このときの議論は『三島由紀夫 VS 東大全共闘《美と共同体と東大闘争》』にまとめられ、現在は角川文庫から再刊されています。
演劇理論誌『地下演劇』とアングラ演劇
1969年には寺山修司さんとともに演劇理論誌『地下演劇』を刊行しました。1970年11月からは街頭演劇を始めるなど、劇場の外にも表現の場を広げています。
その後もハプニングやアート・イベント、舞踏を取り入れた活動で「パフォーマンスの時代」を築いたとされます。2024年には約半世紀ぶりとなる『地下演劇 第7号』を責任編集で刊行しました。
ホモ・フィクタス ACT & AOI 劇団と晩年の活動
1978年にホモ・フィクタス ACT & AOI 劇団を結成し、劇作家・俳優として多くの演劇や映画に関わりました。2025年11月には、糸あやつり人形一糸座の公演『風神雷神図』で台本・構成・演出と朗唱を務めています。
急性心筋梗塞とはどんな病気か
※ここでは急性心筋梗塞について一般的な情報を紹介します。芥さんの病状や経過について述べるものではありません。
心臓の血管が詰まり、心筋が壊死する病気
急性心筋梗塞は、心臓に血液を送る冠動脈がプラークや血栓などで急に詰まる病気です。血流が途絶えて心筋に酸素や栄養が届かなくなり、心筋が壊死した状態をいいます。狭心症とは違い、血管が閉塞して時間とともに心筋の壊死が進むことが特徴とされています。
国立循環器病研究センターは、心疾患が日本人の死因の第2位であるとし、急性心筋梗塞を「時間との戦い」と言われる病気として紹介しています。
主な症状
代表的な症状は、突然起こる締めつけられるような強い胸の痛みや、胸の圧迫感です。安静にしても治まらない点が、狭心症との違いとされています。
ほかに、次のような症状がみられることがあります。
・肩・腕・首・歯に痛みが広がる
・冷や汗が出る
・息苦しさや吐き気がある
高齢の方や糖尿病のある方では、はっきりした症状が出ないことがあり、注意が必要とされています。
発症リスクを高める要因
高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などの生活習慣病や、喫煙、ストレスが発症リスクを高めるとされています。血縁者に心筋梗塞を起こした人がいる場合も、リスクが高くなるとされています。
予防としては、適度な運動、バランスの取れた食事、禁煙、ストレス管理などの生活習慣が大切とされます。持病がある場合は、その管理も求められます。
気になる症状があるときは
急性心筋梗塞は、治療が遅れると状態が悪化する病気です。強い胸の痛みなどが治まらない場合は、救急車を呼ぶ必要があるとされています。「様子を見よう」と我慢せず、早めに医療機関に相談することが大切です。
まとめ
芥正彦さんは、学生時代から演劇と思想の両面で活動を続け、三島由紀夫さんとの討論会や『地下演劇』の刊行、ホモ・フィクタスでの活動を通じて、日本の前衛演劇に足跡を残しました。
死因として公表された急性心筋梗塞は、突然の強い胸の痛みなどで発症することが多い病気です。いつもと違う胸の症状があるときは、医療機関の受診を検討しましょう。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療の代わりとなるものではありません。検査や治療の必要性については、医師が症状や検査結果などを踏まえて判断します。
参考情報
株式会社アルファエージェンシー 公式サイト「事務所からのお知らせ」
芥正彦 公式サイト プロフィール/クロニクル/トップページ
国立循環器病研究センター 冠疾患科「急性心筋梗塞」
国立循環器病研究センター 広報誌「KOKUJUN Press vol.55」
